「蓮…信じてるよ」 そう言って、いつのまにか隣にいる蓮の手を握った。 「おー」 強く握り返してくれたその手は、やっぱり大きくてあったかい。 「きれー…」 澄んだ青色が、どこまでも続いてる。 海なんて、あの日以来だ。 怖くて、ずっと来れなかった。 …でも、蓮がいるから大丈夫。 「うきわ持ってくる」 蓮の手が、あっという間に離れてしまった。 …寂しいな。 って、何言ってんのあたし。