「気をつけてな。無理すんなよ?」 「うん、ありがと。」 ぽん、と乗せられた暖かい手のひら。 恭にいの優しさが頭のてっぺんから伝わり、体がじんわり解される。 まだ18時なのに、暗くなってしまった町で。 あたしはウォークマンのスイッチを押してから携帯を開く。 一通のメール。