人形から人に変わる時…

 どうやら、この複雑に繋げられたらパーツをバラバラに解き、また元通りに繋げ直せればいいらしい。

 「頑張って、お姉ちゃんっ!!」

 「ん…なかなか解けないものだな…」

 「もうちょっとだよ!!…そう、そうやって………出来たっ!!お姉ちゃん出来たよ」

 「コレで良いのか??」

 「うん!!」

 「そうか」

 ハッキリ言って、コレのどこがどうオモシロいのかが分からない。

 けど…この子達が、私が出来た事に対して本気で嬉しそうに笑っているのを見て、これで良いんだ。って思えた。

 「じゃあ私は荷物をまとめてくる。夕飯の時間になったら呼びに来てくれるか??」

 「ヤッパリ、お姉ちゃんココ出て行っちゃうんだね…うん、分かった!!ご飯が出来たら呼びに行くね」

 「ありがとう」

 私が孤児院から出て行く。その事をココの子ども達は本当に残念そうにしている。このまま放っておけば、今にも泣いてしまいそうだった…

 だから私は感情のこもっていない笑顔でその場をしのいだ…



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 部屋に戻って荷物をダンボールに1つずつ詰めていく。

 別に対して荷物はない。部屋にあるのは必要最低限のものだけ。

 だからこんな2日前から準備する必要なんてないのだけれど…

 何故か、今はずっと動いていたいような…そんな変な衝動にかられていたのだ。

 でも流石にもうやる事もなくなった。どうしよう、街を散歩するか??…いや面倒くさい。

 なら寝るか??…いや眠たくない。

 「本を読もう」

 必要最低限の物+私の部屋には本が大量にある。もうほとんど読み終わっているのだけれど…

 ん??こんな本持っていたかな…??

“人との関わり。
そこから変わる自分の人生”

 …こんなの見たことない。

 お父さんの本だろうか??でも…それならわざわざ私の本棚に入れないだろう。

 人との関わりで自分の人生が変わる??本当にそんな事があるのか…

 そんな興味から私はその本を手にとって、ページを1つひとつめくってみた。

 【人は誰かと関係を持つことで成長する。誰かと関わる事で、己の感情が豊かになり笑えるようにも、涙するようにも、怒るようにもなれる。】

 あるページの冒頭そんな事が書かれていた。