ココア・・・かぁ。
たかをベンチで待ちながら
ぼんやりとした頭で考える。
たかはいつもあたしが
落ち込んでたら、ココア買ってきてたっけ。
甘い甘いココア。
いつだってあたしの心を
支えてきたココア…もとい、たか。
「お待たせ」
ペットボトルのミニサイズの
ホットココア。
あたしは無言で受け取ったココアの
ふたを開ける。
ふわっと、ココアの
甘くて優しい香りがした。
「じゃあ…俺が、
平田と付き合う条件、言います」
「さっさと言えばいいじゃん」
ふぅ、とまた一呼吸置いたたかは、
びっくりする言葉を発した。


