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こんな風に尾田先輩とは
学校で会えば、挨拶を交わし
軽く会話をする毎日。


それは、
ある日の出来事。



「鈴川ーっ、危ない!」


「へ?」



男女に分かれて
半分ずつ体育館を使った
体育の時間。


女子は、バドミントン。


男子は、バスケ。



私は少し、ぼーっとしていて
男子がふざけて投げたボールを、
背中にもろにくらってしまった。



「鈴川さん!大丈夫?!」


あわてて体育の先生が
私のところに
駆けつけてくれる。


「だ…大丈夫…です」


「一応、保健室に
行ってきなさい!」


断ろうとしたが、
あまりの痛みに
私は素直に
先生の言葉に甘えることにした。