大切なキミへ。 短編集☆





「よし、
じゃあ帰りますか。

家どっち?」


「あ、こっち…です」



さっきよりさらに
暗さが増した空の下、

二人の声しか
響かない世界は


あまりに
素敵すぎた。





***





「…、ここ?」


「はい。ありがとうございました!」


「大丈夫。
じゃあ、また」


「はい、
また、逢いましょうね」




何だろう、
この穏やかな気持ち。


ホッとする。

…尾田先輩といると。