沙和先輩の家に着くと、 いきなり沙和先輩は、 「あ、山口!あんたが 読みたがってたマンガがあるから そこでちょっと待ってなさい」 「あ、はい…? 俺そんなこと言ったっけ…?」 「言った! 待ってなさいよ?」 「は…はぁ…」 そういうと、沙和先輩は こっちを向いて、 「あー、尾田! ちょっと時間かかりそうだから 先にちひろを家に 送って来てくれる?」 「…はいっ」 私は、沙和先輩の 気持ちに何も気づかなかった。 …この時は。