「先輩ーっ!」
「おー、おはよ!
じゃ、行きますか!」
「はいっ」
とても仲良しな
二つ上の先輩。
上田沙和。
私は今年この
高校に入学したばかり。
なんでこんなに
仲良くなったのかというと
部活のおかげだ。
私は吹奏楽部で
パーカッションを
担当している。
フルートや
トランペットのような
〝主役です!〟って言うのよりも
私はパーカッションを選んだ。
少し規模の小さい
学校の吹奏楽部で
一人、パーカッションだった先輩。
仲良くならざるを得ない、
というか、人懐っこい
沙和先輩の性格のおかげで
すぐに打ち解けることができた。
…、もう来年の三月には
卒業してしまうことが
辛かった。