赤外線のあと、
そっとアドレス帳を見ると
君の名前。



また少し、嬉しくなった。




「好きなもの言ってみ?」


「え?」


「奢るから、さ!」


「俺のはー?」


「お前は自分で食え」


「えー…」



二人のやり取りを聞きながら
また少し、笑った。




「アイスクリームがいいな」


「了解!」


二人は私を近くの
アイスクリーム屋さんに
連れて行ってくれて、
ダブルのアイスを買ってくれた。



「おいしい?」


「うん、ありがとう」



頑張って、また
練習した笑顔を見せる。