大切なキミへ。 短編集☆




君の友達が
何度も歓声を上げていた。


でも、気にならないくらい
私は試合に集中していた。



試合が終わり、
君を待つ間
君の友達は
私にいろいろ聞いてきた。




部活は?
好きな音楽は?
好きな食べ物は?

…メアドは?




その質問に答えながら
私は君の姿をなぞるように
思い出していた。



ガッツポーズ、
悔しそうな顔、
真剣な顔。


どれを思い出しても
胸が高鳴る。

心拍が早くなるのを
感じた。




君がペコリと
部室の中にお辞儀して
部室から出てきて、

私と君の友達に
笑いかけた。