今回はいつもと少し違って、



――――いつもなら君の右手以外
動かないのに―――――


少し、君が体勢を変えた。
『あ、もう終わりなのかな』と思った瞬間

耳元で
『愛してる』と低く囁く声がした。



私はそのせいで体温が急上昇しちゃって、

けれど、答えなきゃ、
そう思って


君の耳元に口を寄せられるように
背伸びをする。





私は少し緩んだ左手に
微笑みながら、

さっきの返事をするために
そっと口を開いた。









<END>





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