私が抱き着くと、
一瞬固まってから
優しく頭を撫でてくれる君。


心臓にそっと耳を寄せると、
ものすごく大きい心音。

そっと顔を盗み見ると、
ほっぺたは真っ赤に染まっている。


それは、きっと
ごまかしようのない『スキ』という言葉。




だから、嬉しくて
もっと強く
君の、男子にしては
華奢な体にしがみつく。

すると、君は左手で
私を強く抱きしめて、
右手で私の頭を
優しく撫でるんだ。


左手の強い力は
少し苦しいくらいで、
やっぱり男の子だな、と思う。

右手は相変わらず優しい。


ホントに器用だなぁ、って
毎回思ってしまう。