大切なキミへ。 短編集☆





ぎゅっと抱き寄せられた。


「大翔っ…」


あったかい。
心からそう感じた。





「…紗菜。
愛してる。これからも、ずっと。
でも、俺は遠くにいるから。
他の奴と幸せになれ」



「大翔以外、無理だよ…」


1年前の楽しかった記憶が蘇る。

大翔は運命の人だって
そう信じ込んでいた。


まだ少し私は幼かったけれど、
それでも、信じていた。


その気持ちも蘇ってきた。



「俺も…。だけど
俺の事は忘れて?」


言葉とは裏腹に
腕の力が強くなる。


泣きながら私も大翔に
強く抱き着いた。



「紗菜、大好き」


耳もとで囁くような言葉に、
泣きながら頷いた。