君に伝えたいことがあるんだ

ゴソッ

「…ん~…すぅ…」

足下に何かいる。誰…?

月明かりで覗いてみる。
この子は確か…。
部活で、見たことがある顔。

「確か…、田島くん…?」

こんな名前だったような気がするけど、あってるかな?

「はい」

「わぁ!?」

突然、返事が返ってきて驚き、声がでてしまった。

「おはようございます、先輩。大丈夫ですか?」

確か、過呼吸で廊下にしゃがんでいたら、保健室に連れて行ってくれた子。

「ここは、どこですか?」

「敬語なんて、らしくないなぁ。先輩、俺のこと半分忘れてるでしょ」

それは、そのとおり。名前と出会った事ぐらいしか覚えてないです;