君に伝えたいことがあるんだ

「過呼吸になるなんてね。この子、前からもなっていたの?」

母さんは、ドアを閉め、立ったまま話しかけてきた。
俺は、ベッドの端に座り、先輩に布団をかぶせ直した。

「あぁ、先輩はよくって訳じゃないけど、なってるとこは何回か見たことあるよ」

「そう…。そういえば、この子何て名前?まだ、何も聞いてないんだけど」

バタバタしてたから、説明し損ねた。

「先輩は、酒泉ちはる。俺の一個上の先輩。…レイプされていたのを見つけて、連れて来た。」

俺は、こんなこと言いたくはない。先輩を傷つけたあの男たち。

「くそがっ!!」