君に伝えたいことがあるんだ

♂廉がわ♀


「くそっ!!優明!優明!」

俺は、先輩の崩れた体を支えて、弟の呼んだ。

「…なんだよ?っ!!」

俺の部屋の前にやってきた優明は、この状況に驚いていたが、すぐ、無表情に戻る。

「母さんに紙袋と水用意して来るように言ってこい」

とにかく、母さんを呼んでくることが先決だが…。

「りょぉかい」

ひらひらと手を振り、階段を降りていった。
ほんと、掴みにくい弟だな…

「とりあえず、また運び直すか…。先輩、ちょっと我慢してね」

俺は、先輩を抱えてそっと寝かせた。