キミがいた夏~最後の約束~




私と橘先輩の間に沈黙が流れる


心地いいはずのそれが、どうしてか今日はそう感じられない



「大丈夫だよぉ〜美鈴ちゃん、そいつはヤキモチやいてるだけだからねぇ〜」



え?


ヤキモチ?



振り返ると、トビーさんがシーフードパスタを持って厨房から出てくる所だった



「アイスコーヒーできてる?そこの心の狭い奴がキレそうだから俺が持っていくわぁ〜」


そうトビーさんは言い残してお客さんの所に行ってしまった



その言葉に何と言っていいかわからなくて、今度は私が無言になってしまう




「しまったぁ〜」


「!?」


「失敗したぁ〜
この店、男の客多いんだった〜」



見ると先輩が雑誌の上に突っ伏して唸っている


私は恥ずかしさと嬉しさで顔が熱を持つのを感じた


雑誌から顔をあげてチラリとこちらを見る
拗ねた顔をした橘先輩がかわいい



「下の名前まで教えることねーだろ?」


「ご…めんなさい…」


「俺に見せたことないような満面の笑顔だったけど?」


「それは…スマイル0円…」


「ここはマッ○じゃね〜」


う…


「ご…ごめんなさい…」



なんかさっきから謝ってばっかりの私

どうして私が謝ってるの?

一生懸命仕事しただけなのに~!