二人の本当なのか嘘なのかわからない噂話しが続く
話を聞いていて思うことは、橘先輩とは一生縁がないな…っということだけ
聞けば聞くほど私とは正反対、まったく接点がない
そんなことを考えていると、鏡を出して茶髪のショートカットを丹念に整えていた久美が、今度は私に話を振ってきた
「美鈴は?」
「え?」
「好きな人とかいないの?」
「好きな人…」
「1度もそんな話しないよね?どうなんだよぉ~」
久美は尚も聞いてくる
突然のそんな話題を降られて困惑しているところに、担任が入ってきた
「おーいホームルーム始めるぞぉ~」
「あ、やば、後でね」
久美はそう言いながら、急いで鏡を閉じて自分の席に戻っていく
私も自分の席に戻ろうとした時
目の端で苦笑している綾香の姿が見えた