「久美、おはよう、どうしたの?」
私はなんとか明るい声が出てほっとしていた
久美にまで変な心配はかけたくなかったから
けれど久美の次の言葉で事態は一変する
「落ち着いて挨拶してる場合じゃないの!!綾香が!」
作っていた笑顔はすぐに不安の色に塗り替えられて、私は久美の腕に飛び付いた
「綾香がどうしたの!?」
「とにかくこっちに来て!」
そう言って勢いよく走り出す久美の後ろ姿を私はすぐに追いかけた
綾香、どうしたっていうの?
先に行くって何する気だったの?
息を切らして走った先は学校の裏庭
そこには春奈と綾香が立っているのが見えた



