何を焦っているんだ俺は



そんな物、見なくても体が彼女を覚えている



昨日の夜に強く抱き締めた



その感触が今でもこの手に残っている



俺は急いで携帯電話を取り出して美鈴に電話をかける



きっと用事が出来て先に帰ったのだ



早く電話に出てくれるように願う



だけど虚しく呼び出し音が鳴り響くだけ



ピッ



なんだって言うんだ



この胸騒ぎの意味が自分でもわからない



俺は服を着替えて、とにかくテイクオフに行くことにした