キミがいた夏~最後の約束~





見ると小さな女の子が私にぶつかって転けていた



「だ…大丈夫…!?」



私はすぐにしゃがみ込んでその子を起こそうとした瞬間


「みーちゃん!」


少し離れたアニメコーナーから、男の人が血相を変えて走ってくるのが目に入った


メガネを掛けた若い男性で、手にアニメのDVDを持っている


そして慌てたように女の子を抱き上げると、次に私を目にして優しそうな笑顔を向けた



「すみません…」


「あ、いえ…大丈夫です」



その男の人は私に何度も頭を下げながら、『みーちゃん』を大事そうに抱えて去っていく



お父さんかな…


私はその光景をいつかの自分と照らし合わせ


何だかなつかしく見送っていた




お父さん…


あれから一度も連絡ないけど


今頃どうしてるかな…


ちゃんとごはん食べてるかな?


お酒飲みすぎてないかな?


そんなことが少し気にかかりながら、DVDを借りてショップを後にした











「ただいま~」


「おかえり」