橘先輩は拗ねた顔で私を見ていたが、私は花瓶を落とさなかったことにホッと息を付いていた
「ま、そんだけ元気があって安心したわ」
都さんは橘先輩のいつも通りの様子を見て心底安心したような顔で笑っている
「美鈴ちゃんはゆっくりしておいで、私はテイクオフで頑張ってくるから」
「あ…すみません、せっかくのお休みなのに…」
私がそう言うといいのいいのっと言って都さんは病室から出ていった
「あ~うるせ~のがやっと帰った~」
っと先輩が伸びをした途端、再び病室の扉が開く
「渚…あんた病院で、美鈴ちゃんに変なこと…」
「帰れ━━━!!」
バフッ━━━!!
橘先輩の投げた枕が当たる前に病室の扉は再び閉められた
「どいつもこいつも…俺を見れば、あのセリフしかねーのか…」
「うん、そーだね」
ハッ!
つい本音が…



