キミがいた夏~最後の約束~




「はい出来た」


ポンッ━━!


締めたばかりの帯の上から橘先輩のお姉さんの『晴海』さんが私のお腹を叩く



「ありがとうございました」


「美鈴ちゃん、ちょっと痩せすぎよ!将来、着物を着るならもう少し太らないと」


将来…

それって…

そんな想像をしながら鏡に写った自分を見る



「かわいい浴衣ですね…」


浴衣は淡いピンク色をしていて桜柄が全体にあしらわれていた


髪は少し編んでから持ち上げて止めている


さすが、老舗の呉服屋だけあって仕立ての良さが動き易さですぐにわかる



「それね、私には可愛らしすぎて着てなかったから、ちょうどよかったわ!美鈴ちゃんにあげる!」


「え!とんでもない、そんなの悪いです!」


いいのいいのっと言いながら私の後ろから肩に手を置いて、鏡越しに目を合わせる晴海さん


「将来、姉妹になるかもしれないでしょ?」


ええ!?


私は真っ赤になりながら


「いえ私なんか…そんな…」


恥ずかしさで晴海さんから視線を外していた