キミがいた夏~最後の約束~




私は橘先輩のくれたストラップを手のひらで転がして、もう一方の人差し指で撫でながら



「これ…ブタ?」


「は?ウサギだろ?」


「え?うそ、ブタじゃないこれ?」



そう言って橘先輩の前にストラップをヒョイっと掲げる


でも橘先輩はストラップじゃなく私の瞳を見ていた


そんな橘先輩のキレイな瞳と顔に視線を外せないでいると


先輩はそっとストラップを持っている私の手を掴み


ゆっくりブランコから立ち上がると、体ごと顔を近づけてくる



私はそんな橘先輩を少し見上げて、そっと瞳を閉じた



私の唇に先輩の温度を感じる



橘先輩は角度を変えながら、何度も何度も愛しそうに私の唇にキスを落とすから

私はその度にドキドキして倒れそうだ



ガチガチなった私の手を掴んだまま橘先輩は、私から顔を離して



「もうちょい力抜いて?」



そんなことを言うけれど
私は恥ずかしくてどうしたらいいかわからない



「力って…」



そう言った瞬間、再び唇が塞がれる


そしてそのまま少し開いた私の唇に先輩のそれが侵入してきた



「んっ……!?」



私はビックリして先輩の体を押し戻そうとしたけれど、今度はガッチリと肩を掴まれてそれも叶わない



ブランコが少し激しくなったキスに呼応するように、キイキイと切ない音を響かせる



滑り落ちそうな私の体を、橘先輩はしっかり支えてなおも深く甘いキスが続く



私は先輩のキスを受け入れながら、心臓は破裂寸前
息が苦しくて死んでしまうんじゃないかと思った