キミがいた夏~最後の約束~





「帰ったら、この携帯電話でメールするね」


「おう、楽しみにしとく」


「初メールだぁ~」



橘先輩と出会ってから沢山良いことが起こる


それは先輩の持っている幸運の力が私にも少し作用しているのだろうか


携帯電話を眺めながらそんなことを考えていると


「ん」


「?」


チリチリン━━‥‥



予告なく目の前に何かが差し出されて

私はその差し出された物にとっさに焦点を合わせた


それは小さなマスコットの横にそれと同じぐらいの大きさの鈴がついたストラップだった



「え?あたしに?くれるの?」


「ああ、前に見つけて買ってた…けど、渡すタイミングがつかめなくて…」



少し照れた様な顔でそういう橘先輩


タイミング…


橘先輩にもそういうことがあるんだ?


そう思うと嬉しさと可笑しさで笑顔が少し溢れる



「フフフ…」


「笑ってんなよ」


今度は拗ねた様な顔をする先輩


そのギャップでみんなを虜にしてるんですね?



「ありがとう、大切にするね」



そうしてまた私は精一杯の笑顔で答えた