キミがいた夏~最後の約束~





タッタッタッ━━━━

━━━…………



「はぁ…はぁ…」



早く出ようと思っていたのに、お父さんと遭遇するというハプニングによって


時間ギリギリになった私は必死の思いで走っていた


せっかくがんばってセットした髪型もヨレヨレ


靴がヒールじゃなくサンダルだったことがせめてもの救いだ


角を曲がって待ち合わせ場所の大きなショッピングモールの入口を見ると
たくさんの人に紛れているにも係わらず橘先輩が立っているのがすぐ見つけることが出来た


ピッタリとした黒のポロシャツとベージュのジップパンツ、所々に革の小物を合わせてて


シンプルな服装だけど、スタイルがいいせいかすごくおしゃれに見える


そして身長が高いからよく目立つ


ううん、それだけじゃない


周りの女の子達はみんな先輩をチラリと見ながら通りすぎている


そのチョコブラウンのフワフワウェーブの髪も


大きな目にスッと通った鼻も


制服以外を身にまとった橘先輩は、すべてからより一層強い引力を放っていた


私はそんな橘先輩に近づく前に、近くのウインドウに写る自分を見ながら身なりと息を整える



『お待たせ』



予行演習代わりに心でそう呟きながら、橘先輩が立てっている場所に近づこうと足を再び踏み出した






「あのお一人ですか?」






断っておきますが私が声を掛けられた訳ではありません



目の前を見ると



かわいい女の子2人組に橘先輩が声を掛けられていた