キミがいた夏~最後の約束~





「え?お父さん!?」



橘先輩が驚いて私の頭を撫でていた手を引っ込めた



「美鈴!こんな時間まで何してるんだ!」



お父さんはイライラした様子で私の手を掴むと、橘先輩をチラリと一瞥した



お父さん…お酒臭い

また呑んでる…



「あ…夜分遅くにすみません…
初めまして、俺、美鈴さんと同じ学校の…」



橘先輩がお父さんに挨拶しようとしたけれど
お父さんは先輩の話しを無視して、ズンズンと私を引っ張りながら歩き出す



「先輩、ごめんなさい、また明日」


「あ、うん」



橘先輩の不安そうな顔が暗闇にに消えていく



ああ…

先輩…

そんな顔しないで

私は大丈夫だから







バタ━━━━ン!!



そうして扉は勢いよく閉じられた



これから起こる惨劇を予感するように