キミがいた夏~最後の約束~





「この鈴は死んだお母さんの形見だから…」



それを聞いて少し驚いた顔をした後、今度は口元に手を当てながら恥ずかしそうにする橘先輩



「わりぃ…なんかあんまり愛しそうに見てるから…なんか…妬けた…」



そんな言葉がとてもうれしい私は照れながら薄く笑い返した



「お母さんは鈴の音色がすごく好きで
特にこの鈴は大切にしてたって」


「うん」


「私も不思議と鈴の音を聞くと安心するんだ」



そう言って橘先輩を見つめると



橘先輩は何かを思い当たったような顔で私を見つめ返して



静かに、静かに



私のオデコに橘先輩が人差し指を当てた










「美しい鈴、最高傑作?」











私は涙が溢れていた