「あたしにはもう話す事なんか何もないよ…」 「…俺にはあるよ。」 そう言った優貴の瞳がとても悲しそうで、ゆっくり近づいてくる彼から逃げようという気持ちは失せていた。 「信じてくれなくていいから…俺の話しを聞いて?」 ふんわり香る石鹸の香りがするタオルであたしの髪を拭いてくれる。 「俺は貴女が兄さんの婚約者だって知ってて抱いた。 けど、好奇心でも出来心でもないよ。」