今、ここで真実を知ってるのは私だけ… 咄嗟についた嘘でその場をまとめると 紗雪が退院する頃、別の街に引っ越すように委ねたのは私だった。 このまま彼女がこの街に住みつけば いつ、大翔やその弟が現れるかもしれない。 彼女が二人を思い出して苦しむのなら… この一年の彼女の思い出を全て 私が飲み込んでしまおうと思ったんだ。