そして、対談の日が訪れた。

「押しますよ?」

「…はい」


緊張しながら、教えてもらった住所にあるインターホンを押した。


「はい?」

家の中から出てきた人は、あの子の母親らしき人でほんわかした雰囲気が特徴的だった。



「長沢です」

「鈴木です…、今日は、ありがとうございます」

「中山藍です」

「この方が、娘に会ってほしい方ですか?」

「はい、そうです 」


一通り、説明を終えて家の中の入ると恥ずかしそうに隅に隠れた女の子がいた。


「長沢宇宙です、よろしくお願いします」

「中山藍です、よろしくお願いします」


出来るだけ優しく自己紹介をすると、その子も小さな声で自己紹介をしてくれた。

「…鈴木和実です」

「和実、こっちに出てきたら?」

お母さんが言うと、初めて姿を見せてくれた。


「うわぁ…、すごいイケメン…」

「はいっ?」

俺を見て、ぼそっと呟いた言葉に思わず変な声が出てしまった。



「うわっ、すごい可愛い…」

中山さんを見て、ぼそっと呟いた言葉に思わず中山さんも変な声が出てしまったようだ。


「えっ?」