中山さんの入院している病室は、いつもの海が見える病室だった。
点滴に繋がれて眠る中山さんは、奇麗な顔をしていた。
このまますぐにでも、起きてきそうに見える。
2日間も意識が戻らないなんて信じられなかった。
「長沢さん」
「…先生」
病室に、先生が入って来て優しく微笑んでくれた。
「倒れた事情は聞きましたか?」
「はい」
「病院内だったから、素早い処置が出来て命に別条はなかったんです」
「……先生、中山さんに話しかけた人はどこにいるんですか?」
どうしても、その人と話がしたい。
今何を思っているのか。
ただ知りたかった。
「ここに入院してます」
「病室を教えてください」
先生は、困った顔をしながら病室を教えてくれた。


