「検査に付いて行ったんです、
そしたら売店にいたおばさんに
『最近の子は、妊娠でもして病院に来るの?』って言われました」

「………」

「私、言い返したんです
お前に関係ないじゃんって…、
そこから口論になっていって
藍が何も知らないくせにって呟いたのが
おばさんに聞こえちゃって…」

瞬きもせずに、ただ静かに聞いた。


「『妊娠か性病じゃなかったら、
なんなのか教えてみなさいよ』って言われて
藍の我慢の限界が超えたんだと思います、
私が売店で買ったカルシウムが入ったお菓子を食べたんです」

「まさか…」

「…はい、そのお菓子には魚が入っていました
蕁麻疹が全身に出て、どんどん顔色が…
顔色が悪くなっていって…!!」


目にたくさん涙を浮かべ、必死に説明を続ける彼女を見て胸が痛くなった。


「呼吸が出来なくなる前に苦しそうに
『こーゆーことだよ』っておばさんに言って
私に『お前のせいじゃないよ』って
言ってくれた……、
でも、私があのお菓子を買わなかったら…!!!」


そこまで言って、中山さんの友達は泣き崩れた。