知らぬまに声が出ていたことに気づいて、慌てて口を押さえた。

周りを見渡すも、誰もこちらをギョッとした目で見ていないのを確認し、安堵のため息をもらす。


しかも、それが女らしからぬ汚い口調、さらに必要以上に大きい声だったのなら、なおさらだった。





それでも、歩くスピードをまったく緩めようとはしない。





彼女がとてつもないスピードで歩く後ろ姿を、廊下にたむろしていた生徒たちはギョッっとした表情で見ていたのだった。