「なぁ~ケイ~。
最近おもしれーコトなくね?」
その日の朝はクラスでよくツルんでる、アホ面のタクミのグチからスタートした。
「前カノジョと別れたばっかだしさぁ~、しかもアイツ二股かけてたとかマジねーわ!
ありえなくね?」
「そーだな」
適当に返すオレ。
「てかさ、ケイ、オレに女紹介してよー」
「ん、まぁ、そのうちね。
わりーけど、今オレ忙しいんだ」
後ろの席でグダグダしてるタクミがちょっと鬱陶しい。
全くコイツは…。
「いや、これから忙しくなる、って言った方がいいかな?」
思わせぶりな口調で、
手に持ったファンシーな封筒をチラつかせる、オレ。

