でも。 何よりも許しがたいのは。 あれだけ殴られておきながら、恨みごと一つたれずに、逆に説教なんぞかましてきやがったあの。 困ったような笑みを浮かべた、端正な顔立ちが。 決して、気になってなどいない。 思ったより寛容だったとか、ひょっとしてイイ人?とか。 神と仏とアッラーに誓って、そんなこと思っていない。