「……あのさ宮迫ちゃん」
「なんだ諸悪の根源」
「文化祭とかフリーメイソンとか、つっこんでいったらキリがないけどさ。
いっこだけ、いい?」
「さっさと言え」
「さっき宮迫ちゃんは、オレがスケープゴートって言ったよね」
「それがどうした」
「宮迫ちゃん的には、リア充への恨みをすべてオレになすりつけて、オレを襲撃したって言いたかったんだろうけどさ。
スケープゴートって、集団が1人に罪をかぶせて、槍玉にあげることだよね。
これだと宮迫ちゃん1人が勝手にオレを恨んで八つ当たりしてるだけで、全然スケープでもゴートでもないよ」
「………」
「てかさ、宮迫ちゃんは不器用で一匹狼だけど、一人が寂しいから、仲良しなみんながうらやましいんだよね?
だから、みんなが楽しそうにしてる文化祭とクリスマスが嫌いなんだよね」
「……うるさい」
「なんてー?」
「……うるっさい!!
私はただリア充どものチャラさが許容できないだけだ!
わかったら金輪際話しかけるな!!」
オレに背を向け、つかつかと歩き出す宮迫。

