【零】



「見てみてー♥零様だわっ♥」


「ほんとぉー♥ちょーかっこいい♥」


俺が通るたび女たちの甲高いっ声が聞こえる。



「よぅ!!零!!」


「・・・疾風(はやて)かよ」


「んだよー。親友にその言い方はねーだろ♪」


こいつは早房 疾風(はやぶさ はやと)



俺の親友。



「零~。見てみろよ!!Mugi~♥超可愛いわっ」


ハヤテがもつ雑誌にはモデルMugiが写っていた。


「疾風。お前殺すぞ」


「はっは~!!このニュース見たんだな!!」


疾風はケータイを取り出して俺にそのニュースをみせた。


そう。俺はそのニュースのことで機嫌が悪い。


そのニュースの内容。


『城崎 零とMugi!!同率top!!』


『どっちが好きか全国の男女100名に聞いたところ零*50%Mugi*50%だった』



これがニュースの内容。


今まで俺が日本のモデル界のtopだった。


・・・なのに!!