西野くんの偽カノジョ

―――――。



「はぁ…」



どうしよう…



絶対西野くんのこと傷つけちゃったよね。



あんなこと言うつもりなかったのに。



思ってもいないことを口走っちゃったよ…



でもこれでつばきちゃんと西野くんが



あたしのことを気にせず付き合えるって考えたら良かったのかな。



「あ！結衣ちゃんみっけ！」



「え？」




そこにはこっちに笑顔で手を振る市川くんの姿があった。



あ、あたし？



あたしの名前を呼んでるし


後ろを振り向いてみてもあたし以外誰もいなくて



自分で間違いなかった。