デザートを食べ終わって、いつプレゼントをあげようかな？と考えていると
先に葵くんがラッピングをされた箱をあたしに渡してきた。
「これ…」
「クリスマスプレゼント。…開けてみろ」
あたしはコクンと頷いて綺麗にラッピングを外して、箱を開けてみると…
あたしがちょっと前にひとみと雑誌を見ながら欲しいな…と
何度もそのページを開いてぼやいていたあのブレスレットがあった。
「え…なんで……」
あたし、葵くんに欲しいなんて言ったこと一度もないのに。
「さぁ？何でだろうな。」
と悪戯な笑みを浮かべながら答える葵くん。
「でもすっごく嬉しいです！ありがとうございます。」
まさかこのブレスレットをもらえるなんて思いもしなかったよ。
あたしは葵くんの前でブレスレットをつけて眺めていた。
だから葵くんが「また敬語に戻ってるし…」って言ってるのなんて知らなかった。
