西野くんの偽カノジョ




「何だよ、それくらい言われなくても考えてたし。他は?」



あたしはフルフルと首を横に振った。



「ないです。後は葵くんのそばに入れればそれで…」


うー…恥ずかしすぎる。


こんなこと言うつもりなかったのに無意識に口走ってしまった。



「今日は可愛いこと言うんだな。…分かった。



俺あんまり人混み好きじゃないからごはん食べに行ってイルミネーションに見に行くくらいでいいか?」



「はい!十分です!」



“可愛い”なんて葵くんに初めて言われた。



自分じゃなくて言葉だけどね。



今のあたしさっき自分で言った言葉と葵くんに言われた言葉で絶対赤いよ。



気付くとあたしの家の前に着いていて葵くんは



「明日17時に迎えに来るから」



と言ってあたしの頭を何回か撫でると帰って行った。