西野くんの偽カノジョ




本当に葵くんにはかなわないや。



ううん、いろんな意味でかなうはずがないんだ。



あたしは1回後ろを向いて溢れてきた涙を押し込むと振り返って



横を見ると、お会計が終わって商品ももうハルくんが持っていたので



「クラスの集まり楽しんで下さいね!」



と笑顔でそう言った。



「ありがとう、結衣ちゃん。今日だけ葵のこと借りさせてもらうね。



ちゃんと浮気をしないように目は光らせておくから!」



とウィンクをしながら言うハルくん。



「するわけねぇだろ。変なこと結衣に吹き込むなよ。」



「いいじゃん!じゃあまたね。」



「「ありがとうございました」」



「結衣、今日も迎えに行くから」



え?だって今日はクラスの集まりがあるのに。



お迎え大丈夫です!という言葉はお店のドアによって遮られて葵くんには届かなかった。