あたしは自分の手をギュッと握り締めながら聞いてみた。
「あたしが…泣いたりして困ったり、迷惑になりませんか?」
これは葉山先輩にも聞いたことがあること。
今まで聞きたかったけどなかなか聞けなかったことでもある。
「ならねぇよ。どうしたらいいか困ったりはするけど、他の誰かの前で泣かれるよりかは全然良い。」
「…良かったです。」
…迷惑じゃなかったんだ。
あたし、本当に西野くんの前で泣いてばっかりだったから……良かった。
「変なこと心配すんなよ。
お前に離れてって言われても離さない自信あるからさ。
今は寝て早く体調治せ。」
あたしはコクンと頷くと西野くんに寄り掛かりながら睡魔に誘われてすぐに眠りについた。

