その後、西野くんはプレゼント開けていいか?と聞いてきてコクンと頷いたあたし。
返事を聞いた西野くんはラッピングされている包装紙を慎重に破けないように開けてくれた。
あたしは頷いたのはいいものの、内心は気に入ってくれるか心配で、心臓がバクバクいっていた。
「…腕時計だ。」
そう、あたしがプレゼントしたのはそんなに高価なものとは言えないけれど…
あるブランドの黒い腕時計をプレゼントした。
「…気に入らなかったらごめんなさい。」
「バカ、そんな訳ないだろ。
すごく気に入った。…大事にする。
ありがとな。」
そう言うと、西野くんはすぐにあたしがあげた腕時計を左腕につけてくれた。
…良かった。
実は、バイトない日にいろんなお店を回って、このブランドのお店に入った時…
思わず一目惚れしちゃって、すごく西野くんに似合いそうな気がして……
お店の人に取り置きをお願いしてやっとの思いで買えたんだよね。

