西野くんの偽カノジョ




テーブルの上にはすでにフレンチトーストとサラダ、それから今西野くんがよそってきたスープが置かれていた。



本当に何でもできるんだなぁ。



あたし…西野くんよりもできることなんてなさそう。


「これも…全部西野くんが作ったの?」



「まさか…んな訳ねぇだろ。料理はカレーライスが限界。



これは全部姉貴が作って行ったやつ。」



いやいや、カレーライスが作れたら十分かと。



でも……



「良かった!」



「は?」



あたしが無意識に言った言葉に西野くんは意味が分からねぇ…と呆れた顔をしてる。



「あの、深い意味はないんです!



ただ、西野くんは何でもできるから、あたしが西野くんもできることは何もないなって思ってたから



料理はカレーライスが限界って聞いたから料理くらいあたしが勝ちたいな…って。



だから、料理はあんまりしないで下さいね?」



と最後、意味分からないことまでお願いしてしまったあたし。



お母さんからいっぱい料理を教えてもらわなくちゃ!