side 西野葵
今日は何にもする気がなかった俺はただボーッとテレビを見ていた。
だから当然こんなことをしてるくらいだから自分の誕生日だってことも忘れてた。
そんな時……
―ピンポーン
と甲高い音が鳴って一瞬結衣か?と思って写っている人を見るけど
「西野くーん!」と呼びながら女子たちがカメラに写るのを取り合いしてる姿を見て呆れた俺は居留守することにした。
だけど、そのインターフォンは何度も何度も家中に響き渡ってイライラの限界になった俺は勢いよく外に出て
「うるせぇんだよ!休みの日くらい放ってけよ!」
といつもよりも低い声で言った。
すると……「西野くん、誕生日おめでとう!」と女子たちは俺の言葉を無視して言ってきた。
「ごめんね、ちょっといい?」
と言って女子達の間からハルが出てきて
「…んだよ?」
と言うと…
「クラスの男子、女子来れる奴で俺んちでお前のバースデーパーティーしようと思って迎えに来た。」
とご丁寧に笑顔をつけて言われた俺はドアを閉めた。

