「いいから!それにひとみちゃんから聞いたけど結衣ちゃんの彼氏の誕生日なんでしょ?
だったら尚更いいじゃない!」
とテンション高いおばさん。
でもさすがにこんなに貰えないよ。
「でも……あたし…」
「これは結衣ちゃんにいつものように笑顔で元気になって欲しいっていう翔太の気持ちだから。
ま、お父さんのように不器用だから押し付けみたいな感じになってたけど。
とにかく、変な気は遣わないで貰って。ねっ?」
ニコッと笑ってあたしが返したケーキを再び差し出すおばさん。
「…すみません。本当にありがとうございます。」
あたしは頭を軽く下げてお礼を言った。
「お礼は翔太に言って?私は何にもしてないから
じゃあ、お店また忙しくなってきたから戻るわね。」
と言うと、おばさんは足早にお店に戻って行った。

