「そ、そんなことないです!」
慌てて弁解する結衣。
それはもう注いできたオレンジジュースのコップにぶつかって中身がゆらゆらして溢れそうになったくらい。
俺は笑いそうになるのを必死に耐えて
「だったらいいじゃん、隣で」
と言った。
本当に飽きない。
危なっかしいから目も離せないし
学校にいる間は気も休まらない。
付き合ってからは少しは変わるかと思ったけどそれは全然変わらないし。
「でも…」
本当は分かってる。
緊張してるから離れたいのくらい。
それはドアを開けた時に後退ったのですぐに分かったから。
「何?まだあるの?」
そう聞くと、フルフルと首を横に振る結衣。
「ほら、時間勿体無いからやるよ。」
俺は結衣から問題集を受け取って問題を読み始めた。

