先輩は書き終わると、ルーズリーフをあたしに持たせてた。
「それ、俺の携帯の番号。
バイトしても、しなくても明日必ず連絡して。
それからもしバイトするなら履歴書用意しといて。
まー、親父のことだから履歴書まともに見ずに採用すると思うけど。」
「あ…分かりました。」
ケーキ屋って葉山先輩のお父さんのお店なんだ。
葉山先輩の知り合いとかよりやりやすいかも。
危なくもないと思うし…
「強要はしないから、気楽に考えて。
他の奴にはこのこと教えんなよ、じゃあな。」
先輩はそう言うとあたしの返事も聞かずに図書室のドアを入って行ってしまった。
ケーキ屋さんだしきっと制服可愛いんだろうな。
よし!
ひとみを説得して一緒にやってもらおう。

