「ハルくん、ごめんなさい。次からは必ずメールします。」
誕生日を聞くためだけにハルくんを呼び出した自分が恥ずかしすぎる。
もう…ハルくんの顔見れない。
あたしは顔を上げられなくて謝った後、そのまま俯いていた。
「結衣ちゃん、気にしないでよ。誰にでもそんなことあるし、ねっ?
またいつでも聞いてあげるからメールしてね!」
とハルくんは笑顔でそう言ってくれた。
あたしは顔は上げたけどまた「すみません…」と言った。
そしたらハルくんは「元気出して?元気出してくれないと葵に今のこと全部言っちゃうよ?」と言ってきて
あたしは「元気です!」と訳もなく大きな声で言って、今度は2人に笑われたのは言うもでもない。
こうして無事誕生日を知ることができたあたしはハルくんにお礼を言って授業に遅れないように教室に戻った。

